【司法書士が解説!】 子どもを揉ませないための遺言作成をサポート
遺言作成のポイントを司法書士が3分で解説!
状況
①Aさんは奥様に先立たれ一人暮らし。子どもは長女と長男でそれぞれ結婚し子どもがおり、遠方に住んでいる。
②資産は預金と上場株式が数千万。不動産は自宅のみで相続税の基礎控除範囲内で決して資産家ではない。
③長女と長男は不仲ではないものの長女にはこれまで結婚資金などの資金援助をしてきた。長男は遠方にいるもののAさんに何かあった時には長男として必要であれば山口に帰ってきてAさんの身の回りの世話や亡くなった後の手続きなどをすると言ってくれている。
④Aさんとしては長女にはこれまで資金援助しているので、自分のことで面倒をかける長男に手厚く資産を遺してやりたいと考えている。
⑤その一方であまりバランスを欠くと子どもたちが揉めるのではと心配され弊所にご相談に来られた。
司法書士の提案&お手伝い
①長女への援助は時間が経過しているので特別受益の証明が難しい旨説明。
②その状態で通常の相続が起こると長女と長男は対等な立場で遺産の分け方を話し合う必要があり、生前の介護負担や死後の事務負担などを長男の立場で主張するのは難しいとアドバイス。
③公正証書遺言でAさんがしっかりと遺産の分け方を含め意思を遺すことで長女と長男が揉めるリスクを減らすことができる旨提案。
④また遺言の中で付言事項としてAさんのお気持ちをメッセージとして添えることで長女の気持ちへ配慮することができると説明。
結果
①金融資産を多めに長男に渡す趣旨の公正証書遺言を作成した。
②すぐに処分できない可能性がある自宅は長男に相続させることにした。
③公正証書遺言の中でなぜ長男に多く財産を残すのか、子どもたちへの感謝の気持ちをしたためた付言事項を入れた。
④遺言執行者として弊所を指定し多く財産をもらう長男の後ろめたさを軽減するとともに、遠方にいる長男の手続き負担を減らすことができた。
司法書士のポイント
①遺言者がない場合の相続手続きは相続人全員による話し合い、いわゆる遺産分割協議が必要となります。この遺産分割協議で「相続人の誰が」「遺産の何を」「どれだけ」もらうのかを決めるのです。遺産分割協議は相続人全員の同意がないと成立しません。つまりAさんのケースの場合長女と長男の意見が対立した場合、遺産分割協議は成立せず、相続手続きができないことになります。
②Aさんの話では長女と長男の仲は悪くないとのことですが油断は禁物です。人生100年時代を迎える一方で「老後2000万円問題」なるものもあり、子ども世代は少なからず将来不安を抱えておりいざ相続が起こった際に遺産を多くもらいと思い揉めてしまう可能性があります。
③Aさんとしては長男に多めに財産を渡したいと考えていますがその気持ちは遺言というカタチにしないと意味がありません。ましてや実際の相続人間の話し合いの中で長男が長女に対し「親の面倒を見たのだから多めに財産が欲しい」とは言いずらいのではないでしょうか。
④親としては子どもたちが仲良く話し合って遺産を分けてくれることを望むでしょうが、人間は「感情の生き物」です。実際に相続が起こった時の状況によって気持ちはゆらぎますし、長男と長女にはそれぞれ配偶者がいますから相続当事者以外の意見も無視できません。
⑤公正証書遺言でAさんの気持ちをしっかりと「見える化」することで長女と長男の揉め事を未然に防ぎ、円満かつ円滑な相続を実現することができできると考え今回の提案に至りました。
⑥相続紛争は家族の離散を招き、一度離散した家族の関係は二度と修復することはありません。遺言の作成は「親としての最後の務め」です。
相続で揉め事が心配な方はぜひお早めにご相談ください
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この記事を担当した執筆者
- 司法書士法人・行政書士やまぐち中央事務所 司法書士 福田修平
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保有資格司法書士 専門分野相続・生前対策
出身地 山口市 メッセージ 弊所が大事にしている「あなたの安心をカタチにします」というフレーズは、どんなに親が家族を想っても、遺言や家族信託などの具体的な対策を実行しなかったために、想いが叶わず、家族が苦しんだり、悔しい想いをする現実をみてきたからこそできたものです。 ご依頼いただいた際には一切の先入観を排除し、皆様の想いの奥にある背景までに想いを馳せ、ベストの形を提案します。
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